音声広報CD「明日への声」トラックナンバー5 vol.95(令和6年(2024年)1月発行)

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(イントロダクション:女性ナレーター)

食中毒予防が必要なのは夏だけではないことをご存じですか?食中毒は1年を通して発生し、冬になるとノロウイルスによる食中毒が増えます。ノロウイルスの正しい知識と予防のポイントをご紹介します。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:冬になるとノロウイルスによる食中毒が増えるとのことですが、そもそもノロウイルスとはどのようなウイルスなのでしょうか?

A1:ノロウイルスは小さな球形をしたウイルスで、非常に強い感染力をもっています。毎年11月から2月にかけての冬場は、ノロウイルスによる食中毒が多発する時期となります。

Q2:感染力の強いウイルスなのですね。ノロウイルスに感染するとどのような症状がでるのですか?

A2:感染から発症までの時間は24時間から48時間で、発症後の主な症状は吐き気、おう吐、下痢、腹痛、37℃から38℃の発熱などです。通常、これらの症状が1日から2日続きます。なお、感染しても発症しない人や、軽い風邪のような症状で済む人もいますが、持病のある人や乳幼児、高齢者などは、脱水症状を起こしたり、症状が重くなったりするケースもあるので注意が必要です。

Q3:怖いウイルスですね。ノロウイルスはどのようなことが原因で感染するのですか?

A3:ノロウイルスの感染経路はいくつかありますが、主な原因となっているのが「経口感染」です。ノロウイルスに汚染された食品を加熱不十分で食べた場合に起こります。また、ノロウイルスに感染した人が調理することによって、その人の手から食べ物にノロウイルスが付着し、それを食べることなどによって二次的に感染します。

Q4:「経口感染」以外にはどのような感染経路があるのでしょうか?

A4:感染者のふん便やおう吐物に直接触れて、手や指にノロウイルスが付着することによって感染する「接触感染」、感染者のおう吐物が床に飛散した際などに、ノロウイルスの含まれた飛沫を吸い込むことによって感染する「飛沫感染」、感染者のふん便やおう吐物が乾燥し、付着したほこりとともに空気中に舞ったものを吸い込むことで感染する「空気感染」などがあります。

Q5:たくさんの感染経路があるのですね。ノロウイルスによる食中毒を防ぐにはどんなことに気を付ければよいのでしょうか?

A5:ノロウイルスは食品の中では増えず、人の体内に入ってから増殖し、症状を引き起こします。防ぐポイントは、ノロウイルスを「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「拡げない」の4つを徹底することです。

Q6:ではまず、ノロウイルスを「持ち込まない」にはどんなことに気を付ければよいのでしょうか?

A6:ノロウイルスによる食中毒を防ぐためには、調理場にウイルスを持ち込まないことが重要です。家庭で調理する方や、食品をつくる仕事をしている方は、ふだんから感染しないように、丁寧な手洗いや日々の健康管理を心掛けたり、腹痛や下痢などの症状があるときは、食品を直接取扱う作業をしないようにしましょう。

Q7:気を付けます。それでは、ノロウイルスを「つけない」について教えてください。

A7:食品や食器、調理器具などにノロウイルスを付けないように、調理などの作業をする前などの「手洗い」をこまめにしっかりと行いましょう。厚生労働省ではYouTubeで、ノロウイルスなどの食中毒防止のための適切な手洗いの方法を紹介しています。「 厚生労働省 ノロウイルス 手洗い」で、検索してみてください。

Q8:手洗いは食中毒予防に非常に有効ということですね。それでは、ノロウイルスを「やっつける」について教えてください。

A8:食品に付着したノロウイルスは、中心温度85℃から90℃で、90秒以上の加熱をすると死滅させることができます。調理器具は、洗剤などで十分に洗浄した後に、85℃(ど)以上の熱湯で1分以上加熱するか、塩素濃度200ppmの塩素消毒液に浸して消毒するようにしてください。

Q9:最後にノロウイルスを「拡げない」について教えてください。

A9:ノロウイルスが身近で発生したときには、感染を広げないために食器や環境などの消毒を徹底すること、また、おう吐物などの処理の際に二次感染しないように対策をすることが重要です。消毒する際は感染者が使ったものや、おう吐物が付いたりしたものは他のものと分けて洗浄・消毒するようにしてください。また、食器などは、85℃以上の熱湯で1分以上加熱するか、塩素消毒液に浸して消毒してください。ドアノブなども、塩素消毒液などで消毒するとよいでしょう。カーテンや衣類を洗濯するときは洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いし、十分すすぎましょう。85℃以上1分以上の熱水洗濯、塩素消毒液による消毒、高温の乾燥機使用などを行うと、より殺菌効果が高まります。

Q10:おう吐物などを処理するときに何か注意することはありますか?

A10:感染者のおう吐物やおむつを処理するときは、使い捨てのマスクやガウン、手袋などを着用するようにし、ペーパータオルなどでおう吐物等が乾燥する前に除去しましょう。その後、おう吐物の付着していた場所を、浸すように塩素消毒液でふき取ります。ふき取ったおう吐物や手袋などはビニール袋に密閉して廃棄してください。換気は屋内への拡散防止のため、おう吐物処理が終わってから空気の流れに注意して行いましょう。処理が終わったら丁寧に手を洗ってください。

Q11:分かりました。ノロウイルスによる食中毒と思われる症状がみられた場合はどうしたらよいのでしょうか?

A11:ノロウイルスによる食中毒に似た症状がある場合は、すぐに職場や学校に伝え、医療機関にかかりましょう。ノロウイルスと診断されたら二次感染を防ぐためにも、医師の許可が出るまで自宅で休養しましょう。自宅でも4つの対策を徹底し、家族に二次感染を広げないように努めましょう。

Q12:自分以外の家族がノロウイルスと診断された場合はどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。

A12:家族がノロウイルスになった場合は、自分が感染しないように予防しましょう。また、ノロウイルスは、症状が治まってからもしばらくの間、ふん便から排出されますので、引き続き、感染を広げないように手洗いなどの予防を徹底しましょう。

(エンディング:女性ナレーター)

ノロウイルスは、こまめな手洗いや消毒の徹底など、普段から予防を心得ておくことで感染を防ぐことができます。今回紹介した「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「拡げない」の4つの対策を徹底することで、感染しないように気を付けましょう。

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