音声広報CD「明日への声」トラックナンバー3(HTML版)|令和5年(2023年)7月発行分

シェアする

音声広報CD「明日への声」 vol.92(令和5年(2023年)7月発行)

トラックナンバー3

高まる水害リスク、洪水こうずい災害にご注意ください。

(イントロダクション:女性ナレーター)

近年、豪雨によって、河川が急激に増水・氾濫はんらんし、洪水災害が発生するケースが増えています。洪水災害から命を守るには、周囲が危険な状態になる前に早めの避難をすることが大切です。特に、初夏から秋にかけては大雨や暴風、高潮たかしおなどによる災害が起こりやすい季節ですのでご注意ください。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:最近、毎年のように大規模な水害が発生していますが、何か理由があるのでしょうか?

A1:大きな理由としてあげられるのが、雨の降り方の変化です。全国で1時間に50mm以上の大雨がふった回数は、ここ10年のデータでは1年あたり約328回でした。これは40年前のデータと比べると約1.5倍に増加しています。短期間に大量の雨水が河川に流れ込むことによって急激な増水や氾濫の危険度が高まり、水害の頻発につながっています。地球温暖化に伴う気候変動の影響により、豪雨の発生頻度や降水量は今後さらに増えるとみられており、このような大規模な水害が増加することが懸念されています。

Q2:洪水災害は起きてしまうと避難が難しい気がします。適切なタイミングで避難するにはどうすればよいでしょうか?

A2:周囲がまだ安全なうちに、早めに避難することが大切です。早めに防災行動をとることができるよう、気象庁が様々な「防災気象情報」を発表しています。時間を追って段階的に発表される「早期注意情報」や「気象情報」、「注意報」、「警報」などの防災気象情報をこまめにチェックし、早め早めの避難を心がけましょう。ただし、想定されるよりも短時間に大量の雨が降った場合は、河川が急激に増水し、洪水災害の危険度が高まるおそれがあります。特に中小河川は、短時間のうちに急激な水位上昇が起こりやすいため、周辺に住む皆さんは逃げ遅れることがないよう十分注意しましょう。

Q3:情報を随時把握しておくことが重要になりますね。洪水災害の危険度をリアルタイムで知りたいときはどうすればよいでしょうか?

A3:気象庁が発表している「キキクル」では、土砂災害や浸水害、洪水災害の危険度の情報が10分ごとに更新され、最大3時間先までの予測値を反映した危険度を確認することができます。また、民間事業者と連携して、あらかじめ登録しておいた地域で洪水災害などの危険度が高まった場合や警報などが発表された場合にスマートフォンなどに自動で通知する、プッシュ型通知サービスを提供しています。通知を受け取ることで、洪水災害などの危険度が高まっていることをいち早く知ることができ、適切なタイミングで避難することができます。また、離れた場所にいる家族などに避難を呼びかけることもできます。何も起きていない平時から、家族や親せき、友人・知人、日頃から支援くださる方などと一緒にプッシュ型通知サービスを登録しておき、いざというときの避難や防災行動の判断に活用しましょう。

Q4:「キキクル」とは災害が発生するおそれがあるかどうかを確認できるサービスなんですね。

A4:はい。大雨や洪水による災害の危険が、どこで、どのレベルで迫っているかを、地図上で知ることができる情報で、気象庁のホームページで公開されています。大雨による土砂災害の危険度は「土砂キキクル」、短時間の強雨による浸水害の危険度は「浸水キキクル」、河川の洪水災害の危険度は「洪水キキクル」で、それぞれ確認することができます。テレビやラジオなどの気象情報で注意報や警報が発表されたときや、急に激しい雨が降ったときは、家族や周りの方と一緒にキキクルのページにアクセスして、最新の情報を入手しましょう。また、キキクルのプッシュ型通知サービスに登録しておけば、登録した地域で水害の危険度が高まったときに自動で通知されるようになります。キキクルのページと併せて、ぜひ活用してください。

Q5:防災には日頃からの備えも重要だと思いますが、いざというときのために、事前に行っておくべきことはありますか?

A5:まずは、ハザードマップを確認しておきましょう。ハザードマップには、土砂災害によって命が脅かされる危険性が認められる区域や、河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域、指定緊急避難場所などが掲載されています。さらに、大雨が降ると車両が水没するおそれのある箇所や、土砂崩れや落石の危険のため通行規制が行われる箇所も掲載されているので、それらを参考に、いざという時に、どの道を通って、どこに避難すれば安全なのか、家族や親せき、友人・知人、日頃から支援くださる方などと一緒に決めておくとよいでしょう。

Q6:ハザードマップはどこで確認することができますか?

A6:ハザードマップは、各自治体のホームページや国土交通省のハザードマップポータルサイトで閲覧することができます。ハザードマップポータルサイトでは、ある地点の自然災害リスクが、住所検索や現在地からの検索により簡単に調べられます。また、各自治体の窓口では、紙のハザードマップも配布されています。

Q7:ハザードマップ以外にも事前に確認しておいた方がよいことはありますか?

A7:内閣府が公表している避難行動判定フローも確認しておくことをお勧めします。水害から命を守るための避難は、学校や公民館といった指定緊急避難場所への移動だけが避難というわけではありません。住んでいる地域の土砂災害や浸水の危険性、家屋の形式、家族の状態、さらには災害時の周囲の状況などによって避難の方法は異なります。内閣府が定めた「避難行動判定フロー」では、水害時にとるべき避難行動を、ハザードマップに示される水害の危険性や、自分・家族の状態などをふまえ、フローチャートをたどりながら検討することができます。水害時に適切に避難できるよう、事前準備や水害時の対応について、家族や親せき、友人・知人、日頃から支援くださる方などと一緒に確認しておきましょう。

(エンディング:女性ナレーター)

近年、雨の降り方の変化などにより、洪水災害などのリスクはますます高まっています。大雨が降り、洪水災害などが心配されるようなときは、防災気象情報をこまめにチェックし、プッシュ型通知サービスをご家族や周りの方と一緒に活用するなどして、早め早めの避難を心がけましょう。
現在、国では、あらゆる人が災害リスク情報を利用し、避難に活用できるよう、ハザードマップのユニバーサルデザイン化について検討を行っています。誰もが、いつ起きるか分からない災害に対して迅速に対応できるようになるとよいですね。

リンク・著作権等について
このコンテンツは役に立ちましたか?
このコンテンツは分かりやすかったですか?
このコンテンツで取り上げたテーマについて関心が深まりましたか?

ご意見・ご感想

関連サイト

  • 世論調査別ウインドウで開きます
  • 首相官邸別ウインドウで開きます

外部のウェブサイトに移動しますが、よろしいですか。
よろしければ以下をクリックしてください。

ご注意
  • リンク先のウェブサイトは、内閣府政府広報室のサイトではありません。
  • この告知で掲載しているウェブサイトのURLについては、2023年11月21日時点のものです。
  • ウェブサイトのURLについては廃止や変更されることがあります。最新のURLについては、ご自身でご確認ください。
Top