音声広報CD「明日への声」トラックナンバー5 vol.94(令和5年(2023年)11月発行)

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(イントロダクション:女性ナレーター)

日本の祝日がいくつあるのか、ご存じですか?現在、法律によって年間16日の「国民の祝日」が設けられており、その日は休日となります。それぞれの祝日の趣旨や経緯について紹介します。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:「国民の祝日」は法律で決められていると聞きました。

A1:はい。祝日は、昭和23年に制定された「国民の祝日に関する法律」、いわゆる祝日法で定められています。また、この法律で祝日は「休日とする」とされています。これは、祝日が「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」であることを踏まえ、一人ひとりの国民が、祝日の意義を考え、平常の勤務を離れて、それにふさわしい一日を過ごすことができるようにするためといえますね。

Q2:では、それぞれの「国民の祝日」の趣旨や経緯を教えてください。まず、1月1日は元日ですね。

A2:「元日」は年のはじめを祝う日で、祝日法の制定当初から設けられています。新年には、古くから様々な形でお祝いの行事が行われており、祝日法の制定に当たっても、新年の祝日は、広く支持されました。

Q3:次の祝日は、1月の第2月曜日「成人の日」です。

A3:おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます日です。「成人の日」は、法改正によって、平成12年から1月の第2月曜日に変更されました。

Q4:2月11日は建国記念の日ですね。

A4:建国をしのび、国を愛する心を養う日です。
「建国記念の日」は、昭和41年の法改正により設けられた国民の祝日です。建国をしのび、国を愛し、国の発展を期するという国民がひとしく抱いている感情を尊重して、国民の祝日とされました。日付は、政令で定めることとされており、審議会での審議・答申を経て、同年12月の政令で2月11日となりました。

Q5:2月23日は天皇誕生日です。

A5:天皇の誕生日を祝う日です。「天皇誕生日」は、祝日法の制定当初から設けられている国民の祝日です。制定当初は、昭和天皇の誕生日である4月29日でした。皇位継承に伴い、平成元年に12月23日に改められ、また、先のお代替わりの際にも祝日法が改正され、現在の2月23日になりました。

Q6:3月には春分の日がありますね。

A6:自然をたたえ、生物をいつくしむ日です。「春分の日」は、祝日法の制定当初から設けられている国民の祝日です。制定時には、昼夜の長さが等しく、「自然のあらゆる生命が若々しく盛り上がる時」であることにより、祝日とされました。

Q7:4月29日は昭和の日です。

A7:「昭和の日」は、激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日として、平成17年の法改正により設けられました。
60年余りに及ぶ昭和の時代は、未曽有の激動と変革、苦難と復興の時代でした。今日の日本は、このような時代の礎の上に築かれたものです。昭和の時代を顧み、歴史的教訓を酌み取ることによって、平和国家、日本のあり方に思いをいたし、未来への指針を学び取ることは、我が国の将来にとって極めて意義深いことです。こうした観点から、昭和の時代に天皇誕生日として広く国民に親しまれ、この時代を象徴する4月29日を「昭和の日」とすることとされました。

Q8:5月は連休がありますね。初日の5月3日は憲法記念日です。

A8:「憲法記念日」は、日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日です。日本国憲法は、昭和21年11月3日に公布され、半年後の昭和22年5月3日に施行されました。「憲法記念日」は、その施行日を記念したものです。

Q9:5月4日はみどりの日です。

A9:「みどりの日」は、自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ日として、平成元年の法改正により設けられました。我が国は緑豊かな自然を持った国であることにかんがみ、この自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむことを願い、それまで天皇誕生日であった4月29日が「みどりの日」とされました。そしてその後の法改正により、平成19年から、4月29日は「昭和の日」に、5月4日は「みどりの日」に変更されました。

Q10:5月5日はこどもの日ですね。

A10:「こどもの日」は、こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日として、祝日法の制定当初から設けられている国民の祝日です。

Q11:7月の第3月曜日は海の日です。

A11:「海の日」は、海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日として、平成8年から設けられました。我が国は、四面を海に囲まれ、世界でも最も海の恩恵を受けている国のひとつです。我々は、古くから海に生活の多くを依存するとともに、海を交通の手段に活用して文化等の交流を図り、海と親しみながら今日の日本を築き上げてきました。さらに、海の環境を保全することと海洋資源の開発は、人類の更なる発展の礎ともなる重要なものです。このような観点から、海の恩恵に感謝し、海を大切にする心を育てることを目的に、「海の日」は祝日とされました。また、当初「海の日」は7月20日とされていましたが、法改正により、平成15年から、現在の7月の第3月曜日に変更されました。

Q12:8月11日は山の日ですね。

A12:「山の日」は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日として、平成28年から設けられた最も新しい国民の祝日です。また、多くの国民がお盆休み、夏休みでもあるこの期間に、大人もこども、こぞって山に親しみ、山を考える日となるものと考えられました。

Q13:9月の第3月曜日は敬老の日です。

A13:「敬老の日」は、多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日です。昭和41年の法改正により設けられました。「敬老の日」は、多年にわたり社会に尽くしてこられたお年寄りの方々に感謝するとともに、老後の精神的な安定を願うため、祝日とされたものです。この日は、平成14年以前は9月15日とされていましたが、法改正により、平成15年から、9月の第3月曜日となりました。

Q14:9月は秋分の日もありますね。

A14:「秋分の日」は、祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日として、設けられました。

Q15:10月の第2月曜日はスポーツの日です。

A15:「スポーツの日」は、スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う日です。昭和41年の法改正により、「体育の日」として設けられました。当初「体育の日」という名称で、10月10日とされていましたが、平成12年から10月の第2月曜日に変更となり、また、令和2年から名称が「スポーツの日」に改められました。

Q16:11月3日は文化の日です。

A16:「文化の日」は、自由と平和を愛し、文化をすすめる日として、祝日法制定当初から設けられている国民の祝日です。祝日法の制定前、11月3日は、明治天皇の誕生日であったことから祝日の「明治節」として休日とされていました。祝日法の制定に当たっては、この日が、昭和21年に日本国憲法が公布された日であり、憲法において戦争放棄という重大な宣言をし、国際的にも文化的意義を持つ重要な日であることから、平和を図り、文化を進める意味で「文化の日」と名付けたと説明されています。

Q17:11月23日は勤労感謝の日ですね。

A17:「勤労感謝の日」は、勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日です。祝日法の制定以前は、11月23日は、祭日の「新嘗祭」として休日とされており、国民の生活の中でも、新穀に感謝する日でした。いにしえからの収穫感謝の風習を生かしつつ、新しく設けられた感謝の日であるといえます。

(エンディング:女性ナレーター)

国民の祝日のうち、法律で具体的な月日の明記がなく、毎年必ずしも同じ日が祝日にならないものは、令和6年においては、成人の日1月8日、春分の日3月20日、海の日7月15日、敬老の日9月16日、秋分の日9月22日、スポーツの日10月14日となっています。また、「国民の祝日」が日曜日に当たるとき、その日の後の最も近い平日を休日とする、いわゆる「振替休日」は、令和6年には5日あります。

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