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飛行機に持ち込めないもの お出かけ前に確認を!
飛行機に乗るとき、機内に持ち込む手荷物にはもちろん、搭乗前に預ける手荷物にも入れてはいけないものがあります。空を飛ぶ飛行機の中では、普段の生活で何気なく使っている品物も「危険物」となることがあるからです。皆さんが安心して飛行機を利用できるよう、危険物の持込み禁止や制限に関するルールを守りましょう。 目次 1 なぜ、飛行機に持ち込めないものがあるの? 2 飛行機に一切持ち込めないものは? 3 機内への持込みが特に注意が必要なものは? 4 国際線でもルールは同じ? 5 電動車いすをお使いのかたへ コラム 1 ご注意ください。花火やクラッカー、キャンプ用のカセットコンロは持ち込めません 動画 飛行機に乗るときの荷物 何が持ち込めて 何が持ち込めない? 【字幕付】(2分57秒) 空を飛ぶ飛行機の中では、普段、何気なく使っている物が思わぬリスクを生むことがあります。安全な運航やスムーズな搭乗手続きのためには、あらかじめご自身で危険物をチェックすることが大切です。機内に持ち込めるもの、預け入れるもの、輸送禁止のものを具体的な例でご紹介します。【字幕付】ナレーション:貫地谷しほり 1なぜ、飛行機に持ち込めないものがあるの? 空港の保安検査場で金属探知器のゲートをくぐったらアラームが鳴ってしまい、確かめたらポケットの小銭入れやベルトの金属製バックルが原因だった、といった経験はありませんか。飛行機に乗る前には、空港で必ず本人と荷物について安全上のチェックを受ける必要があります。大きなスーツケースやキャリーバッグなど、チェックインカウンターで預ける荷物を「預け手荷物」といい、機内に直接持ち込む荷物や、身につけたり携帯したりする荷物を「機内持込み手荷物」といいます。どちらの手荷物もX線検査機を通して中に、爆発・発火のおそれのあるものや、燃えやすいもの、有毒物質、凶器になり得るものなど「危険物」が入っていないかどうかを調べます。また、搭乗する人も金属探知器のゲートを通り、機内への持込みが禁止されているものを身につけていないか検査を受けます。もし、「危険物」に当たるものを飛行機に持ち込もうとして搭乗前の検査で発見されたら、その「危険物」を廃棄するか、または別の手段で送る必要があります。面倒と思われるかもしれませんが、テロやハイジャック、そして万一の大事故を防ぐためには、欠かせない重要な手続きです。 旅の準備をする段階で、どのようなものが機内へ持ち込めないのか、あるいは手荷物として預けられないのかなどを確認しておきましょう。旅客が飛行機に持ち込める荷物については、航空法や国際民間航空機関(ICAO)の取り決めにより、世界共通の基本ルールが定められています。ここでは、その基本的なルールをご説明します。なお、航空会社によって細部が異なる場合があったり、国際線と国内線によって差異があったりしますので、詳細は、実際に利用される航空会社などに確認することをお勧めします。 2飛行機に一切持ち込めないものは? 爆発のおそれがあるもの、燃えやすいもの、有害物質などの「危険物」は、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることも禁止です。例えば、カセットコンロ用のガスボンベやキャンプ用ガスは、内部に高圧ガスや引火性のガスを蓄えていて爆発するおそれがあるため、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることもできません。また、漂白剤や強力カビ取り剤などの酸化性物質、殺虫剤や農薬などの毒物、自動車用など電解液を用いる液体バッテリーは、万一漏れてしまった場合に、強い臭いや毒性、腐食性などが機内環境に重大な影響を与えるため、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることもできません。 ただし、例外として医療用の小型酸素ボンベや、容量がワット時定格量160Wh以下のリチウムイオン電池製品、化粧品類や医薬品類に該当するものなど、物品によっては、定められた条件のもと、機内持込み手荷物や預け手荷物の中に入れることが可能な場合があります。(第3章で詳しく解説します) 「機内持込み・預け手荷物における危険物の代表例」のリストは、下記のページをご覧ください。 国土交通省「機内持込・お預け手荷物における危険物について」 ワット時定格量(Wh)の確認の仕方 客室に持込み可能なモバイルバッテリー等は、ワット時定格量が160Wh以下の小型の製品に限定されています。製品の表示やメーカーのホームページ等で、必ずワット時定格量を確認しましょう。 定格容量(mAh)や公称電圧の表示がある場合は、以下の計算式によりワット時定格量(Wh)を算出できます。【ワット時定格量(Wh)=定格容量(mAh)×公称電圧(V)÷1000】 ※製品によっては、ワット時定格量や公称電圧の表示がない場合があります。その場合は、メーカーへ直接お問い合わせください。 コラム ご注意ください。花火やクラッカー、キャンプ用のカセットコンロは持ち込めません 旅先で遊ぶために、花火やクラッカー、キャンプ用品などを持っていきたいと考えているかたはご注意ください。花火やクラッカー、キャンプ用のガスボンベや木炭、着火剤、ファイヤースターターは危険物に該当します。 また、最近はひもなどを引っ張ることで薬剤が混ざり発熱させる原理を利用した加熱式食品(弁当、清酒等)や、叩くことで薬剤が混ざり急冷させる原理を利用した瞬間冷却パックなどの商品が航空機内に持ち込まれるという事例が発生しています。これらの商品に使用されている薬剤も危険物に該当し、機内へ持ち込むことも、手荷物としても預けることもできませんので、手荷物には入れないようにしてください。 もし、空港に持って行っても、搭乗前に廃棄するなど処分しなければならなくなります。自分自身が乗る飛行機の安全のためにも、危険物は持ち込まないようにしましょう。 3機内への持込みが特に注意が必要なものは? 日常的に使っているものや旅行先での便利なグッズなどの中には、危険物に該当し、手荷物として預けられないもの、条件付きで機内へ持ち込めるものがあります。特にリチウム電池やリチウム電池を内蔵したモバイルバッテリー、コードレスヘアアイロン、ワイヤレスイヤホン、ワイヤレスイヤホンの充電ケースについては注意してください。 特に注意が必要なものリスト コードレスヘアアイロンなど、熱を発生する電池器具 【熱源と電池の回線を切断する機能がないもの】 機内持込み × 預け手荷物 × 【熱源と電池の回線を切断する機能があるもの】 機内持込み ○ 預け手荷物 ○ <条件>電池を取り外すかそれと同等の機能により、熱を発生する部分と電池とに分けること。リチウムイオン(金属)電池の場合は、取り外した電池は預け手荷物にできないため、必ず機内持込みとすること。 リチウムイオン(金属)電池を内蔵した携帯型電子機器 機内持込み ○ 預け手荷物 ○ <条件>預け手荷物にする場合は、電源を完全にOFFにし(スリープモードは不可)、固いスーツケースに入れ偶発的な作動や損傷を防止するための措置をとること。 予備のリチウムイオン(金属)電池 機内持込み ○ 預け手荷物 × <条件> リチウム金属電池:リチウム含有量が2g以下のもの リチウムイオン電池:ワット時定格量が100Wh以下のものは、個数の制限なしワット時定格量が100Whを超え160Wh以下のものは2個まで ワイヤレスイヤホンと充電ケース 機内持込み ○ 預け手荷物 × <条件>通常電源をOFFにすることができないため、預け手荷物にできません。機内持込み手荷物にすることは可能。 電子タバコ 機内持込み ○ 預け手荷物 × <条件>1人につき1個まで。また、機内での電子タバコ本体・予備バッテリーの充電は不可。 喫煙用ライター・安全マッチ 機内持込み ○ 預け手荷物 × <条件>以下のものに限り、1人につき1個まで。充填用のガスやオイルは、機内持込み手荷物にも預け手荷物にもできません。 液化ガスライター(使い捨て/ガス充填式) オイルライター(吸収材入りのもの) 安全マッチ(小型のもの) 消毒用アルコールや除菌製品 機内持込み ○ 預け手荷物 ○ <条件> 1容器あたり:0.5リットル又は0.5キログラム以下 1人あたり2リットル又は2キログラム以下 手指の消毒液など皮膚や金属に触れても問題のないもの 空間除菌剤等 機内持込み × 預け手荷物 × <条件>内容物が漏れ出した場合に皮膚や機体にダメージを与える危険性がある製品は、機内持込み手荷物にも、預け手荷物にもできません。 詳しいリストはこちらの国土交通省「危険物であっても航空機内への持ち込み又はお預かりができるもの」[PDF:200KB]をご覧ください。 4国際線でもルールは同じ? 国際線・国内線を問わず、前述のように爆発・発火のおそれのあるものや、燃えやすいもの、有毒物質、凶器になり得るものなど危険物の飛行機への持ち込みは禁止又は制限されています。また、航空会社によっては、手荷物について独自の規制を設けている場合がありますので、事前に、利用する航空会社のウェブサイトで確かめてください。 例えば、日本の国内線ではマッチやライターは1つだけであれば、機内へ持ち込めますが、中国(香港を除く。)やインド、フィリピン、ベトナム、ミャンマーを出発する便では、マッチやライターを機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることも禁止されています。国際線を利用するときに100ml(g)を超える液体を持ち込む際には、1個の容量が100ml(g)以下の容器に入れ、その容器をジッパー付きの透明なプラスチック製の袋(容量1リットル以下。目安としては縦と横のサイズが足して40cm以内のもの。)に入れる必要があります。 100ml(g)以下の容器に入れ、容量が1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック製袋に入れた場合は、手荷物として航空機内に持ち込み可能。100ml(g)を超える液体物は預け手荷物へ 「あらゆる液体」の中には、歯磨きやヘアジェル、ハンドクリーム、味噌やプリンなども含まれます。なお、医薬品や乳幼児用のミルク・ベビーフード、特別な制限食などは、液体物持込み制限の対象にはなりません。 持込み禁止液体物の代表例 液体物の持込み制限については、こちらの国土交通省「国際線の航空機客室内への液体物持込制限について」をご覧ください。 5電動車いすをお使いのかたへ 普段電動車いすを使っているかたが飛行機を利用するときには、事前に、電動車いすを機内へ持ち込めるのか、あるいは手荷物として預ける必要があるのか、確認してください。 電動車いすに搭載されているバッテリーが、飛行機で輸送する際に、気圧や温度の変化や継続的な振動を受けることなどによって、次のような危険を生じる可能性があるためです。 輸送中の振動などにより、電源が入り、動き出すおそれがあること。 輸送中の気圧や温度の変化などにより、バッテリー内にある硫酸などの電解液が漏れ出すおそれがあること。 輸送中の衝撃などにより、バッテリーが発火するおそれがあること。 このため、国際規則及び国内規則で、電動車いすを飛行機で安全に輸送するためのルールが定められています。バッテリーの取り外しができる電動車いすは、下表(表2)のように、仕様に応じて機内持込み手荷物又は手荷物として預けることができます。 バッテリーが取り外せない場合は、誤作動防止の対策がとられているもののみ、手荷物として預けることができます。誤作動防止の対策は機種によって異なりますが、電源スイッチがカギ式で取り外せるようになっていたり、スイッチにカバーが付いていたり、あるいは操作部や駆動部のコネクターを外せるようになっているものがあります。電動車いすをお使いになるかたが飛行機を利用しようとする場合は、事前にご自分の車いす及びバッテリーがどのような仕様になっているか、確認しておきましょう。 表2:バッテリーの種類別の取扱い バッテリーの種類 条件 機内持込み手荷物 預け手荷物 非防漏型蓄電池(液体バッテリー) 貨物室に直立で積載できるもの。直立で積載できない場合はバッテリーを取り外すこと。 × ○ 防漏型蓄電池(シールドバッテリー) バッテリーが容易に外せる設計となっているものは、バッテリーを取り外すこと。 × ○ ニッケル水素バッテリー リチウムイオンバッテリー バッテリーが容易に外せる設計となっているものは、バッテリーを取り外すこと。外された電池及び予備電池が300Wh以下であること予備電池は1個まで(160Wh以下のものは2個まで) ○ × 電動車いすで、バッテリーの取り外しができず誤作動防止対策がないものや、上の表の条件を満たさないもの(液体バッテリーで直立積載できないものや300Wh以上のリチウムイオンバッテリー)は、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることもできません。また、小型の飛行機では、折りたためない車いすは搭載できないことがあります。電動車いすで飛行機を利用するかたは、事前にご利用の電動車いすの仕様やサイズ、重量、バッテリーの種類などを航空会社に伝えてください。電動車いすで飛行機を利用する際のルールについて、詳しくは国土交通省ウェブサイトの「電動車いすで航空機をご利用される場合のルールについて」をご覧ください。お使いの電動車いすを飛行機で運べるかどうかや、バッテリーの取り扱いなどについても、図表で確認することができます。 国土交通省「電動車いすで航空機をご利用される場合のルールについて」[PDF:387KB] (取材協力 国土交通省 文責 政府広報オンライン)
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